ブリーチをした髪に、酸性縮毛矯正と全体の黒染めカラーを希望されるお客様。
まずは酸性縮毛矯正と全体の黒染めカラーをした仕上がりの写真をご覧ください。
仕上げは必ず、ノーブロー。
ブリーチした髪に酸性縮毛矯正と全体カラーを施しても、髪が傷まないのでしょうか?
必ず傷んでしまいます。残念ながら、「まったく傷まない」ということはありません。
最近、ブリーチした髪でも傷まないといった宣伝や、SNSで傷んだ髪がサラサラのストレートヘアに変わる動画をよく見かけます。しかし、実際にはそのようなことは不可能です。 少なくとも当店では、そのような技術を提供していません。そのため、傷んだ髪を元通りに回復させることを目的にご来店いただいても、ご期待に添える結果にはならないことをご了承くださいませ。
今回の施術によって髪へのダメージは蓄積されましたが、1年後や2年後には仕上がりに大きな違いが出てきます。
縮毛矯正は、どのように正しく繰り返すかがとても大切です。
今回の施術では、確かに髪へのダメージが蓄積しました。しかし、お客様は「黒染めをしてヘアカラーをなくしていきたい」というご希望で今回ご来店してくださいました。
1年後には、当然ながら健康なバージン毛(新しく生えてきた髪)が伸びてきます。その部分に対して、適切な施術で酸性縮毛矯正を行えば、きれいなストレートヘアを作ることができます。こうしたケアを続けていくことで、本当にサラサラのストレートヘアに仕上げることが可能です。
一方で、ブリーチによるハイトーンの髪に縮毛矯正を繰り返すと、乾かしただけできれいなストレートヘアを再現するのは難しくなります。さらに、最悪の場合はビビリ毛(髪がチリチリになってしまう状態)になることもあるので注意が必要です。
縮毛矯正は髪に負担(ダメージ)を与えてストレートを形成させる技術です。
決して髪を回復させて、ストレートを形成させる技術ではありません。
しかし、美容業界では「髪が傷まない」や「傷んだ髪が回復する」といった、本来は不可能なことをあたかも可能であるかのように断言する情報が数多く出回っています。
だからこそ、デメリットについてもしっかりと向き合い、その内容をきちんと伝えることが何よりも大切だと考えています。
もちろん、当店の技術や考え方がすべて正しいとは限りません。しかし、少しでも共感していただければ嬉しく思います。