酸性縮毛矯正と黒染め同時施術のメリット・デメリット。
本日ご来店いただいたお客様は、酸性縮毛矯正と同時に黒染めをご希望のため、酸性縮毛矯正と黒染めを同時施術をさせていただきました。
一般的に、髪色を明るくする「トーンアップ」よりも暗くする「トーンダウン」の方が、髪への負担は少ないとされています。
ただし、全体をカラーリングする場合、髪へのダメージが生じることは避けられません。
黒染めのリスク
また、施術前の髪の状態によっても異なりますが、黒染めを行うことで髪のダメージが進行する可能性も考えられます。
これは同時に施術を行った場合だけでなく、施術の間隔を空けてもダメージが蓄積していくため、完全に防ぐことは難しいです。
期間を空けて行うことでダメージが軽減される場合もありますが、ゼロにはなりません。
黒染めのメリット
一方で、黒染めには良い点もございます。
もっとも大きなメリットは、今後カラーリングを繰り返さない場合、これまでのようなカラーによるダメージを避けられることです。
▼例
例えば、1~2年後に、定期的にカラーを繰り返された髪と、全くカラーをしていない「バージン毛(生まれたままの髪)」を伸ばされた場合では、縮毛矯正の仕上がりに違いが現れることがあります。
長い目で見れば、なるべくカラーを控えて、健康なバージン毛を育てることが、美しい髪を保つためには確かな方法です。
黒染め後の心変わりについて
ただし、黒髪に抵抗を感じられる方もいらっしゃると思います。
はじめは「今後はカラーリングを控えよう」と思って黒染めされたものの、やはり明るい髪色に戻したくなる方も少なくありません。
この場合、注意していただきたいのは、黒染めした髪を再度明るくしようと「トーンアップ」を試みた際に、特に縮毛矯正をかけた髪ではダメージが大きくなることです。
また、黒染め剤が髪に残るため、ご希望通りの色味にならないこともございます。
結論とご提案
黒染め自体に否定的というわけではありません。
むしろ、長期的に髪を美しく保つ選択肢のひとつだと考えています。
ただし、「今後も黒髪のままでいられるか」や「再度明るい髪色に戻したくなるか」といった、ご自身のお気持ちの変化もご検討いただければ幸いです。
実際、これまでの経験の中で「黒染めをしてしばらく経った後、再び明るくしたくなってトーンアップを行った結果、髪が傷んでしまった」という方も見受けられました。
そのため、事前にデメリットについても率直にお伝えしておりますので、ご了承いただけますと幸いです。
お客様ごとのご希望について
明るいカラーがお好きな方、シンプルな黒髪を好まれる方、白髪が気になる方など、お一人お一人のご希望はさまざまです。
そのため、メリットやデメリットも人によって異なります。
私たちは、お客様のご希望にできる限りお応えできるよう努めております。
ただ、ご選択いただく施術内容によっては髪へのリスクが高まる場合もございますので、その点だけご理解いただければと思います。
当店では全体のカラーリングも承っておりますが、いずれの施術においても髪をまったく傷めない技術ではないことをご理解ください。
縮毛矯正について
縮毛矯正は、一定のダメージを与えつつ髪の見た目を整える技術です。
髪そのものを回復させるものではありませんので、美しい状態を保つためには、髪本来の健康が大切になります。
今後も美容業界では、さまざまな技術や商品が登場するかもしれませんが、大切な髪のために、慎重にご検討いただけますと幸いです。