縮毛矯正を受けた当日に髪を洗っても問題ないのか?
「縮毛矯正をした3日間は髪を濡らしたり洗わないでください」
「縮毛矯正をした当日でも髪を濡らしたり洗っても大丈夫です」
など、さまざまな意見があります。
実際のところ、美容師さんによって答えが異なり、インターネットで調べてもいろいろな意見が見つかります。 正直に言うと、これが正解という明確な答えはありません。
どの意見も一理あり、どれも間違いとは言い切れないのが現状です。
そこで、あくまで当店の考えとしてお伝えしますが、
「縮毛矯正をした当日でも髪を濡らしたり洗っても問題ありません」
というのが当店の見解です。
その代わりに、必ず守っていただきたいことがあります。
それは、お風呂から出た後、髪を濡れたまま放置しないことです。
また、髪を乾かすときは、まず髪をまっすぐに整えてから、髪が広がらないように丁寧に乾かすことがとても大切です。
縮毛矯正をした髪は、健康な髪とは構造が大きく異なります。髪は濡れると膨らみ、乾くと元に戻る性質がありますが、これは「水素結合」と呼ばれています。
しかし、縮毛矯正をした髪の場合、この水素結合が正しい位置に戻らないことがあります。
その原因はいくつかありますが、たとえば髪を雑に乾かしたり、濡れたまま変な跡がついた状態で自然乾燥させてしまうことなどが挙げられます。
つまり、髪が濡れている状態から乾くまでの間に、適切なケアができていないと、ダメージの原因になってしまうのです。
なぜ、これほどまでに意見が分かれるのでしょうか。
これはあくまで当店の考え方であり、必ずしも正しいとは限りませんが、歴史的な背景が大きく関係していると考えています。
現在のようにアイロンを使って行う縮毛矯正は、数十年前には存在していませんでした。
当時は、板を使って髪をまっすぐに貼り付け、ストレートヘアを作る技術が主流でした。 当然、「縮毛矯正」という名称もその頃にはなく、「ストレートパーマ」として広まっていました。
また、100度を超えるアイロンは火器として扱われ、法律違反とされていた時代です。
そのため、今のようにヘアアイロンの熱で髪のクセを伸ばすことは行われておらず、板に貼り付けるだけの方法が一般的でした。
その当時は、施術後1週間は髪を濡らさないのが当たり前で、当日に髪を洗うのは絶対に避けるべきだと言われていました。
の後、時代の流れや法律の改正によって、現在のようなスタイルへと変化してきましたが、当時の習慣や考え方が今も根強く残っているように感じます。
さらに、「空気酸化」といって、48時間以上かけて薬剤の反応が完全に止まるという意見もあり、詳しく調べるとさまざまな考え方が存在します。
しかし、すべての意見を取り入れようとすると、意見がぶつかり合い、結局どれが正しいのかはっきりしないこともあります。
そのため、当店としては、白黒はっきりしないのであれば、どの意見も大きな違いはないと考えています。
当日でも3日後でも、実際に試してみてご自身が納得できる方法を選んでいただければよいと思います。
ですから、あまり難しく考えすぎる必要はないと考えています。
髪を大切にする気持ちさえあれば、それで十分です。
縮毛矯正はどこまでいっても髪に負担(ダメージ)を与えてストレートを形成させる技術です。
決して髪を元の健康な状態に戻すものではありません。
この事実をしっかり理解し、髪を大切に扱おうとする気持ちを持てば、自然と髪へのケアの仕方も変わってくるはずです。
当店の役割は、お客様にご満足いただける、扱いやすい縮毛矯正の技術を提供すること、そして
正しい情報を発信する事だと思っております。
今後も技術力の向上に努め、皆さまにご満足いただけるサービスを提供できるよう邁進してまいりますので、よろしくお願いいたします。